遺残卵胞と鍼灸施術について

遺残卵胞と鍼灸施術について

FERTILITY COLUMN

遺残卵胞とは?原因・周期を見送る理由・鍼灸でできることを解説

「月経が来たのに大きな卵胞が残っていると言われた」「今周期は採卵できないと言われた」など、
遺残卵胞と診断されるととても不安になります。
この記事では、遺残卵胞とは何か、特徴、原因、なぜ周期を見送ることがあるのか、
さらに鍼灸・東洋医学でできるサポートについてわかりやすく解説します。

猫のみいさん
みいさん

たいへん!たいへん!病院に行ったら大きな卵が残っているから採卵できないと言われたにゃ!困ったにゃ!

猫のしろさん
しろさん

それは心配でしたね。その状態を遺残卵胞というらしいけど、一体どういう事なのかしら?

鍼灸師 鈴木
先生

遺残卵胞は周期を見送る必要がありますが、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ。遺残卵胞についてわかりやすく解説します。

この記事でわかること
遺残卵胞とは何か
遺残卵胞の特徴と原因
なぜ周期を見送ることがあるのか
鍼灸・東洋医学でできるサポート

遺残卵胞とは

遺残卵胞(いざんらんぽう)とは、月経が来ても前の周期の卵胞が残った状態を指します。
通常の生理周期では、排卵までに卵巣内で複数の卵胞が作られ、その中で最も大きく成長した卵胞(主席卵胞)が排卵します。
それ以外の卵胞は閉鎖卵胞となり自然に吸収されます。

しかし遺残卵胞では、排卵されなかった卵胞が吸収されず、卵巣内に残ってしまいます。
そのため、次の周期の治療計画に影響することがあります。

遺残卵胞は「珍しい異常」というより、不妊治療中には一定数みられる状態です。
診断されると驚きますが、まずは必要以上に自分を責めないことが大切です。

遺残卵胞の特徴

観察時期

月経3日目から5日目に、超音波で卵巣内の卵胞をチェックした際に見つかることがあります。

大きさ

およそ10mm以上の大きな卵胞が確認されることがあります。

血液検査

血中エストロゲン(E2)値が高値を示し、月経中に100pg/mlを超える場合は遺残卵胞が疑われることがあります。

遺残卵胞の原因

遺残卵胞の原因ははっきりとはわかっていません。ただし、以下のような要因が関係する可能性があります。

加齢
ホルモンバランスの乱れ
ストレス
排卵誘発剤などの薬の影響

また、残存卵胞数が減少している方(低AMH)は、FSH(卵胞刺激ホルモン)が上昇する傾向があります。
その影響で遺残卵胞ができやすくなる可能性も考えられています。

遺残卵胞はなぜ周期を見送るの?

遺残卵胞があると、新しい卵胞の成長に影響を及ぼすことがあり、薬でリセットされることが一般的です。
残っている卵胞を主席卵胞と勘違いしてしまい、その周期の正常な卵胞の発育を妨げることがあるためです。

その結果、空胞や変性卵、未成熟卵の可能性が高くなることがあります。
「遺残卵胞自体は採卵できないの?」という質問もありますが、遺残卵胞は前周期で吸収されるはずだった卵胞であり、
卵胞の中に卵子がない空胞の状態であることが多いとされています。

ただし、極めてまれに遺残卵胞から採卵し、妊娠に至るケースもあります。
高齢や極めてAMHが低い場合には、妊娠の可能性を少しでも広げる観点から治療方針が調整されることもあります。

遺残卵胞の対処方法

遺残卵胞は、基本的には自然に次の月経までに消失することが多いです。
ただし、まれに消えずに残ることもあり、その場合は必要に応じてピルなどでリセットを行うことがあります。

治療方針は年齢、AMH、卵胞の状態、これまでの採卵経過によって異なります。
不安な時は自己判断せず、通院中のクリニックの説明を確認することが大切です。

鍼灸・東洋医学でできる事

鍼灸施術や東洋医学は、遺残卵胞そのものを直接消すものではありません。
ただし、血流・冷え・ストレス・自律神経の乱れなどに対して、
心身を整える補助的なサポートとしてご相談いただくことがあります。

東洋医学でみた遺残卵胞の原因

気血の滞り

血瘀(けつお):血液の滞りやうっ滞が卵巣や子宮に影響を与え、卵胞の正常な成長と吸収を妨げると考えます。
気滞(きたい):気の流れの停滞が体内のバランスを崩し、ホルモンバランスの乱れにつながると考えます。

腎虚(じんきょ)

腎の不足:東洋医学では、腎は生殖機能に深く関わるとされ、腎のエネルギー不足が卵巣機能の低下につながると考えます。

肝鬱(かんうつ)

ストレスと情緒の問題:東洋医学では、肝は気の流れを調整し、ストレスや情緒の問題が肝の働きを妨げると考えます。

鍼灸で期待されるサポート

血流の促進

足三里、三陰交、関元などのツボを用い、骨盤内の血流や下半身の冷えに配慮した施術を行います。

ホルモンバランスの乱れへの配慮

自律神経の緊張やストレスによる乱れを整え、心身が落ち着きやすい状態を目指します。

経血の質・巡りのサポート

東洋医学では「気血の滞り」を整えることで、月経周期や体調管理をサポートしていきます。

具体的なツボ

足三里(あしさんり):膝下に位置し、消化器系の働きや血流のサポートに用います。
三陰交(さんいんこう):くるぶしの上に位置し、ホルモンバランスや冷えに配慮して用います。
関元(かんげん):下腹部に位置し、子宮や卵巣まわりの巡りを意識して用います。

焦らない事が一番大切です

遺残卵胞と診断され、周期を見送ることになっても、慌てず焦らないことがとても大切です。
不妊治療で卵巣刺激をしていると、遺残卵胞は決して珍しいことではありません。

まずは焦らずにご自身のお体を見つめ、優しく卵巣をいたわってあげることが大切です。
たとえ遺残卵胞になったとしても、周期を見送った後に妊娠へ進んでいく方は多くいらっしゃいます。

CONSULTATION

遺残卵胞といわれて不安な方へ
お体の状態に合わせてご相談をお受けしています

「周期を見送ると言われて不安」「次に向けて体を整えたい」など、
不妊治療中のお悩みに寄り添ってご相談をお受けしています。
新橋・京橋・新宿の3院でご予約可能です。

よくある質問

Q. 遺残卵胞とは何ですか?
月経が来ても前の周期の卵胞が卵巣内に残っている状態を指します。超音波検査やホルモン値で確認されることがあります。
Q. 遺残卵胞があると採卵はできませんか?
一般的には新しい卵胞の発育に影響するため、その周期を見送ることがあります。ただし、年齢やAMH、治療方針によって判断は異なります。
Q. 遺残卵胞の原因は何ですか?
はっきりした原因は不明ですが、加齢、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、排卵誘発剤の影響などが関係する可能性があります。
Q. 遺残卵胞は自然に消えますか?
多くは次の月経までに自然に消失しますが、残る場合にはピルなどでリセットすることがあります。
Q. 鍼灸で遺残卵胞を直接なくせますか?
鍼灸は遺残卵胞そのものを直接消す治療ではありませんが、血流、冷え、ストレス、自律神経の乱れなどに配慮しながら体調管理をサポートします。

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