高齢出産のリスク

高齢出産のリスク【コラム・東京鍼灸】

はじめに

2015年の厚生労働省統計情報部「人口動態統計」によると、平均初婚年齢は夫が31.1歳妻が29.4歳で、5年前の2010年と比べると、夫も妻も0.6歳プラスになっています。初婚率が上がるということは当然、初産率も上がるということ…。つまり、高齢出産を目指す方が増えるという事になります。
今回は年齢が上がるにつれて考えなければいけない、高齢出産のリスクについてお話しいたします。

みいさん

高齢出産って何がいけないのかにゃ!?

しろさん

確かに、昔から比べると晩婚化が進んでいるわよね!それだけ、高齢出産を目指している人が増えてるってことね!

先生

日本産科婦人科学会によると高齢出産とは、35歳以上の初産婦をいいます。鍼灸の現場でも、40歳〜から妊活を始める方も少なくないのが現状です。それでは高齢出産のリスクについてみていきましょう!!

なぜ高齢出産は大変なの?

1.女性の卵は、数に限りがある

女性の卵の数は、生まれる前から決まっているのです。卵巣の中にある卵の数は、胎生6ヶ月で800万個であり、出生時には200万個まで減っているのです。さらに、思春期には5〜10万個、そして、閉経時には0になってしまうのです。
その中で女性が一生のうちに排卵できる卵の数はわずか約400個。ごくわずかしか無いのです。

2.卵子の質が悪くなる。

ホルモンバランスや子宮・卵巣の状態などを考えると、妊娠に適した年齢は25~35歳前後といわれています。これは、年齢を重ねるうちに卵子も老化してしまい受精しにくくなるなどで、35歳頃から徐々に妊娠しにい体質になってしまうのです。

3.流産率

デンマークの女性約60万人を対象とした大規模調査では、34歳以下までの流産率が11〜15%に対し35〜39歳で24.5%になり、35歳以上で流産率が著名な増加がみられました。

4.ダウン症、染色体異常

ダウン症候群に関して、母親の年齢が25歳の場合、1,351人に1人の割合で見られるのに対し、40歳では、112人に1人と高い割合を示す、という調査結果があります。これは、母親の年齢が上がるにつれて卵子が老化するなどし、受精卵に染色体異常が発生する確率が高まることに関係があると考えられます。
ある調査によると、受精卵の染色体異常率は母親が30~36歳で19%であるのに対し、37~41歳では46%に高まるとされています。

みいさん

リスクがいっぱいだにゃ!高齢出産は大変だということがわかったにゃ!

しろさん

そうね!普段から健康管理を意識して、なるべく卵が老化しないように気をつけなきゃね!

先生

その通りです!普段から健康を意識して、食事・睡眠・運動をしっかりおこなえば、卵の老化もある程度防げるはずです。後で、あの時から気をつけていれば…なんて後悔しないように、今のうちから気をつけましょうね!

みいさん

はい!!!!

しろさん

はい!!!!

まとめ

高齢出産が社会的に”当たり前”になるにつれて、母子ともにリスクが高くなっています。しかし、全てがこのようになるわけではなく、日頃の食事や運動、鍼灸などで自己治癒力を高めるなどし、身体の体質改善をする事で、未然に防ぐことも出来るかもしれません。ぜひこれを読んだ後からでも、普段の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

引用
・データから考える不妊症・不育症治療 希望に応える専門外来の診療指針
・【医師監修】高齢出産による4つのリスクとは 何歳からが高齢妊娠?

Edit : Suzuki
Write : Kurohara

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