妊活と冷え性の向き合い方

妊活と冷え【コラム・東京鍼灸】

はじめに

子宝体質を目指すための一環として、冷え性対策に力をいれている方は多いのではないでしょうか。一般的に温めたり冷やさないように気をつけるといったことが、冷え性対策の基本となります。そこで、妊活と冷え性を東洋医学的な視点で深く掘り下げ、より良い温め方や温めると良い体の部位について詳しくご紹介いたします。

先生

冷えていると思う方は手を上げてください!!

みいさん

はーーーい!!

しろさん

はーーーい!!

ぶちさん

はーーーい!!

先生

皆さま冷えの自覚をおもちですね!女性の方は冷えていないほうが珍しいのではないでしょうか。それでは、冷えと妊活についてお話いたします!

冷えると妊活に影響はあるの!?

『冷えは万病のもと』といわれている通り、冷えるとお身体の機能のあちらこちらが低下してしまいます。特に女性特有のあらゆる不調も冷えが原因であると考えられています。妊活の肝である子宮や卵巣は、もともと血液が滞りやすく、冷えに弱いとされています。さらに冷たい食べものや飲みもの、冷房などの外部からの要因が加わることによって子宮や卵巣は冷えきってしまうのです。冷えてしまうと、血液の巡りが悪くなり婦人科系のトラブルに繋がりやすくなります。さらには、『卵巣の卵の質』や『子宮内膜の厚み』にも影響が出てくることもあり、妊娠率を低下させてしまう原因となっていることもあるのです。

冷える部分によって原因が違う??

漠然と『体が冷えている』と思い込んではいませんか?実は体の冷えが出る部分により、冷えを作り出している原因が違ってくるのです。原因がわかれば、あなたの生活スタイルを変え、冷えの対策をする事ができます。ここでは冷える部位のパターンを3種類に分類し解説いたします。あなたが一番冷えを感じる部位は手先足先ですか?太ももですか?それともお腹ですか?それぞれ詳しく見ていきましょう。

◯手先足先が冷えているタイプ
手先や足の甲から指先にかけてが冷えていて、触るととても冷たく感じる状態を指します。ひどい場合は冬場にシモヤケができてしまう方もいらっしゃいます。そんな末端冷え性の方に多い原因は、『血虚』(ケッキョ)という状態です。わかりやすくいうと、血が足りていない状態をいいます。血が足りずに、足の先まで届く血液量が少ないために冷えが起こります。
◯太ももやお尻が冷えているタイプ
太ももやお尻を触ると冷たく感じる状態を指します。特徴として、太ももやお尻にセルライトができやすく皮下組織がボコボコになっていることがあります。このタイプの原因として『脾虚』(ヒキョ)が考えられます。水分代謝に問題があり、体の中に余分な水分が溜まりやすく、排泄できない状態になっています。余分な水分は脂肪細胞の隙間に入り込みセルライトを形成します。余った水分は冷えを溜め込みやすく、温まりにくいので、冷えがしつこくはびこります。
◯お腹が冷えているタイプ
お腹を触ると冷たい場合や下腹部を押すと刺すように痛む状態を指します。このタイプの特徴として、生理痛やおりもの量が多いなどがあります。原因として『瘀血』(オケツ)が下腹部に停滞し血流を悪くしていることが考えられます。瘀血が子宮や卵巣周辺に停滞し、血流を低下させることで、生理痛や婦人病の原因となります。『瘀血』とは体内の血液が一定箇所に滞ることで様々なトラブルをきたすとされています。

体が温まることで期待出来ること

体が温まることで得られる妊活効果ははかり知れません。体が温まることで、血流は促進され内臓や細胞は活性化されます。それにより、ホルモン分泌が安定し女性本来の周期的なリズムを取り戻すことができるのです。子宮内膜は妊娠に備え厚くなります。妊娠が成立しなければ内膜は剥がれ落ち、月経となって排泄され、また次の妊娠への準備をしています。これはホルモンがコントロールしているサイクルですから、周期的なリズムはとても大切です。さらには、冷えにより老化してしまった卵子の質もデトックスされ若返りが期待できるのです。

自宅でも簡単セルフケア

◯お灸
お灸をすることで、下半身や子宮をじんわり温める事ができます。子宮を温めるツボはお腹や下半身に多く存在し、古くから妊活に有効であると言われています。薬局やネットから1000円〜3000円位で購入することができますので、試してみましょう!!
◯はらまき
はらまきをすると、冷房などの外部からの冷えから身を守る事ができます。また保温効果もあるので、内臓温度をポカポカに保つ事ができます。ワンポイントとして、シルクの天然素材を選ぶと静電気も発生しにくく、静電気による健康被害も防ぐ事ができます。またシルクの持つタンパク質は人間の肌のタンパク質にとても良く似ていて、ストレスがかかりにくいそうです。
◯有酸素運動

ジョギングやウォーキング、ヨガなどが有酸素運動に当てはります。脂肪の燃焼効率を高める他に、全身への血流を促進する事ができます。

◯セルフマッサージ

足の指と指の間の『みずかき』部分をマッサージするとポカポカ効果が増大です。みずかきの部分は血液の折り返し地点です。血液は心臓から出て足までまわり、心臓へ戻ってゆきます。足指の末端が冷える方は、『みずかき』が硬くなっているケースが多くありますので、優しくマッサージしてみると良いでしょう。

◯ホッカイロ

お尻にはると全身ポカポカ!皆さん車のヒートシーターはご存知ですか?座席が温まるシートの事です。お尻が温まると体全体が温まりますよね。実はお尻を温めると全身が温まりやすいという研究データも存在しているのです。ホッカイロを貼るときは左右のお尻に貼るととても効果的です。試してみて下さい。お腹に長時間貼るのはNG!!卵はとてもデリケートです。長くても2〜3時間にしましょう!

◯半身浴

東洋医学には古くから『頭寒足熱』という健康法があります。足を温め、頭を冷やす事で全身の循環促進をはかる方法です。半身浴にはそれと同じ効果があり、じっくり下半身を温める事で、全身の血流を促進する事ができます。また、汗を流すことで、体の老廃物質を排泄しデトックスにも期待できます。

食事も気をつけて!

妊活の基本はトランス脂肪酸を減らすところから!!

トランス脂肪酸が多く含まれている可能性の高い食品として、マーガリン、ハンバーガー、フライドポテト、ショートケーキ、コーンスナック系、サラダ油、クロワッサン、ピザ、デニッシュ、クッキー、チキンナゲットなどがあります。成分表示でいうと、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、食用植物油、加工油脂と表示されているものにトランス脂肪酸が含まれています。
健康リスクとして、①悪玉コレステロールが増えてしまう。②心疾患のリスクが増える。③肥満につながる。④アレルギーになる。⑤胎児の成長を妨げ、低出生体重に繋がる。⑥流産・死産のリスク増。などが可能性としてあげられます。なかでも⑤、⑥はこれから子供が欲しいと考えている方には恐ろしいことですね。トランス脂肪酸には動脈硬化を招くといわれ、血流を阻害する恐れがあります。十分気をつけた食生活を送りましょう。

マーガリンやファストフード、などに含まれるトランス脂肪酸は、排卵障害だけではなくさまざまな問題を引き起こし、妊娠の障害になるといわれています。「看護師健康意識調査」からの報告で、トランス脂肪酸を多く摂る女性は子宮内膜症を発症しやすく、それによって不妊になるリスクが高くなることを示しています。【引用:妊娠しやすい食生活】

みいさん

ショートケーキにクッキー…大好きな物ばっかりだにゃ!

先生

妊活にとどまらず、今後の健康のことも考えた食生活を目指しましょうね!!

終わりに

いかがでしたでしょうか。妊活に向き合うためには、冷えの対策にきちんと向き合わなくてはいけません。水は低い方に流れます。食生活や生活習慣でも、楽な方に流れてしまいがちですが、身近にできる事からで良いので少しずつ取り入れてみましょう。

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