MEN’S HEALTH COLUMN
EDの原因を4つに分けて考える|男性機能を支える血流・筋力・NO・血管の話
「勃起しにくい」「硬さが続かない」「途中で萎えてしまう」など、
ED(勃起不全)に悩む男性は少なくありません。
EDは単に年齢だけで起こるものではなく、血液の不足、筋力低下、NO(一酸化窒素)の不足、
血管の老化など、いくつかの要因が重なって起こることがあります。
この記事では、EDの原因になりやすい状態を4つのパターンに分け、
それぞれの考え方と、日常でできる対策についてわかりやすく解説します。
EDは「血液・筋力・NO・血管」の4つで考える
勃起は、陰茎の海綿体に血液が流れ込み、その血液が一定時間とどまることで起こります。
そのため、男性機能を考えるうえでは、単に「性欲があるかどうか」だけではなく、
血液を作る力、血液を送り込む力、血液を留める力、血管そのものの状態を見ていくことが大切です。
EDの背景には、①血が足りない、②筋力が足りない、③NOが足りない、④血液の通路が脆い
という4つの状態が関わっていることがあります。
それぞれの原因を整理することで、自分に必要な対策が見えやすくなります。
① 血が足りない|勃起に必要な元がない状態
勃起には、陰茎の海綿体へ十分な血液が流れ込むことが必要です。
つまり、そもそも体の血液や栄養状態が不足していると、
勃起に必要な「材料」が足りない状態になりやすくなります。
東洋医学では、血液や栄養が不足した状態を血虚(けっきょ)と考えます。
血虚では、疲れやすい、顔色が悪い、めまい、動悸、眠りが浅い、性欲低下などが起こることがあります。
昔から「血気盛ん」という言葉があります。
これは、血液や生命力が充実している状態を表す言葉であり、
男性機能を考えるうえでも非常に重要な視点です。
必要なもの:鉄分・たんぱく質・十分な休養
血液を作るためには、鉄分やたんぱく質、ビタミンB群などの栄養が欠かせません。
特に鉄分は赤血球を作るために重要な栄養素です。
レバー、赤身肉、かつお、まぐろ、あさり、卵などを意識しながら、
極端な食事制限や慢性的な睡眠不足を避けることが大切です。
血が足りないタイプの特徴
・疲れやすい
・顔色が悪い
・めまい、立ちくらみがある
・性欲が落ちている
・勃起の硬さが弱い
・睡眠不足や過労が続いている
② 筋力が足りない|血液を留められない状態
勃起は、血液が流れ込むだけでは維持できません。
流れ込んだ血液を陰茎内にとどめるためには、骨盤周囲の筋肉の働きも重要です。
特に関係が深いのが、骨盤底筋群、臀筋、内転筋群です。
これらの筋肉が弱くなると、勃起時に血液を十分に留められず、
硬さが続かない、途中で萎える、いわゆる「中折れ」の原因になることがあります。
必要なもの:骨盤底筋・下半身トレーニング
筋力不足タイプでは、下半身と骨盤まわりを鍛えることが大切です。
特に、骨盤底筋を意識したトレーニングや、臀筋・内転筋を使う運動がおすすめです。
ケーゲル体操
尿を途中で止めるような感覚で骨盤底筋を締める運動です。
勃起の維持力や骨盤内の血流を考えるうえで大切なトレーニングです。
スクワット
下半身全体を鍛える基本の運動です。
臀筋、太もも、内転筋を使うことで骨盤まわりの安定性を高めます。
ブルガリアンスクワット
片脚ずつ負荷をかけることで、臀筋や内転筋にしっかり刺激を入れられます。
無理のない範囲から始めることが大切です。
また、股関節まわりが硬いと骨盤内の血流も悪くなりやすいため、
内もも、臀部、股関節前面のストレッチもあわせて行うとよいでしょう。
③ NOが足りない|血液を送り込めない状態
勃起のスイッチとして重要なのが、NO(一酸化窒素)です。
性的刺激を受けると神経や血管内皮からNOが放出され、
血管が広がることで陰茎へ血液が流れ込みます。
つまり、血液そのものが足りていても、NOが十分に働かなければ、
血液を陰茎へ送り込むことができません。
ED治療薬も、このNOに関係する血管拡張の仕組みを助けることで、
勃起をサポートしています。
必要なもの:アルギニン・シトルリン・鍼灸
NOの材料として知られているのが、アルギニンやシトルリンです。
これらはアミノ酸の一種で、血管拡張や血流に関わる栄養素として注目されています。
アルギニン
NO産生に関わるアミノ酸です。
肉類、魚類、大豆製品、ナッツ類などに含まれています。
シトルリン
体内でアルギニンに変換され、NO産生をサポートします。
スイカなどに含まれる成分としても知られています。
鍼灸
自律神経や血流の調整を目的に行います。
緊張が抜けにくい方、冷えや血流の悪さを感じる方の体調管理に取り入れられます。
NOが足りないタイプでは、栄養だけでなく、睡眠不足、ストレス、運動不足を見直すことも重要です。
自律神経が乱れていると、血管の拡張反応も低下しやすくなります。
④ 血液の通路が脆い|血管そのものが弱っている状態
血液が十分にあり、NOが働いていても、血管そのものが傷んでいると血液はスムーズに流れません。
EDは「陰茎だけの問題」ではなく、血管の健康状態を反映するサインでもあります。
特に、喫煙、加齢、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などは血管内皮の働きを低下させ、
EDの原因になることがあります。
原因:喫煙・加齢・生活習慣の乱れ
喫煙は血管を収縮させ、血管内皮にも負担をかけます。
また、加齢とともに血管の弾力性は低下しやすくなり、血流の悪化につながることがあります。
EDが続く場合、単なる男性機能の問題として放置せず、
血圧、血糖、脂質、体重などを確認することも大切です。
必要なもの:禁煙・有酸素運動・ピクノジェノール
血管を守るためには、まず禁煙、適度な有酸素運動、食生活の改善が基本です。
ウォーキングや軽いジョギングなど、無理なく続けられる運動から始めるとよいでしょう。
また、フランス海岸松樹皮エキス由来のピクノジェノールは、
血管内皮やNOに関わるサプリメント成分として知られています。
ただし、サプリメントは医薬品ではないため、効果には個人差があります。
持病がある方や薬を服用中の方は、医師に相談してから使用しましょう。
EDの4パターンまとめ
① 血が足りない
勃起に必要な血液や栄養が不足している状態。
鉄分、たんぱく質、睡眠、休養が重要です。
② 筋力が足りない
血液を留める骨盤底筋や下半身の筋力が弱い状態。
ケーゲル体操、スクワット、臀筋・内転筋トレーニングが大切です。
③ NOが足りない
血管を広げて血液を送り込む力が弱い状態。
アルギニン、シトルリン、鍼灸、自律神経の調整がポイントです。
④ 血管が弱い
喫煙、加齢、生活習慣病などで血管の通り道が悪くなっている状態。
禁煙、有酸素運動、血管ケアが大切です。
東洋医学で考えるED
東洋医学では、EDを単に陰茎だけの問題とは考えません。
体全体の気血、腎の力、肝の巡り、瘀血などを含めて状態を見ていきます。
・血虚:血液や栄養が不足している状態
・腎虚:加齢、疲労、生命力の低下に関わる状態
・肝気鬱結:ストレスや緊張で巡りが悪い状態
・瘀血:血流が滞り、血液の巡りが悪い状態
EDの背景には、肉体的な問題だけでなく、ストレス、緊張、自信の低下、疲労なども関係します。
鍼灸では、血流や自律神経、冷え、疲労感などを確認しながら、
その方の状態に合わせた施術を行います。
鍼灸でサポートできること
鍼灸でEDが必ず改善するというものではありません。
ただし、EDの背景に冷え、血流の悪さ、疲労、ストレス、自律神経の乱れがある場合、
体調管理の一環として鍼灸を取り入れる方もいらっしゃいます。
骨盤内の血流ケア
下腹部、腰、臀部、下肢の緊張を確認しながら、
骨盤まわりの巡りを整えることを目的に施術します。
自律神経の調整
ストレスや緊張が強い方は、交感神経が優位になりやすくなります。
リラックスしやすい状態づくりをサポートします。
冷え・疲労へのケア
足腰の冷え、慢性的な疲労、睡眠の質の低下など、
男性機能に関わる体調面を総合的に確認します。
EDが続く場合は医療機関での確認も大切です
EDは、糖尿病、高血圧、脂質異常症、男性ホルモン低下、心血管系の問題などが背景にあることもあります。
症状が続く場合や急に悪化した場合は、泌尿器科や専門医に相談することも大切です。
特に、胸の痛み、息切れ、強い疲労感、糖尿病や高血圧の指摘がある方は、
自己判断でサプリメントやED治療薬を使用せず、医師に相談しましょう。
まとめ|EDは体からのサインとして考える
EDは、単なる加齢や気持ちの問題だけではありません。
血液、筋力、NO、血管という4つの視点で見ることで、
今の体に何が必要なのかが見えやすくなります。
血を作る、下半身を鍛える、NOを増やす、血管を守る。
この4つを意識することが、男性機能を支える土台になります。
生活習慣を整えながら、必要に応じて医療機関での検査や鍼灸などのサポートを取り入れ、
自分の体と向き合っていきましょう。
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よくある質問
血流、筋力、NO(一酸化窒素)、血管の状態、ストレス、睡眠、生活習慣病など複数の要因が関わります。
ケーゲル体操、スクワット、臀筋や内転筋を使う運動は、体づくりの一環としておすすめです。
ただし、効果には個人差があり、サプリメントだけでEDが必ず改善するわけではありません。
ED対策としても、血管の健康を守るためにも禁煙は重要です。
症状が続く場合は医療機関での確認も大切です。













