「男性は関係ない」は大間違い?不妊の約半数に男性が関与する理由

「男性は関係ない」は大間違い?不妊の約半数に男性が関与する理由

FERTILITY COLUMN

「男性は関係ない」は大間違い?不妊の約半数に男性が関与する理由

妊活や不妊治療というと、女性が検査を受け、生活習慣を見直し、
通院や治療を頑張るものというイメージを持たれがちです。
しかし、不妊は女性だけの問題ではありません。
不妊に悩むカップルの約半数には、男性側の要因が単独または複合的に関係すると考えられています。
この記事では、男性不妊が決して珍しくない理由や、精液検査で確認する項目、
妊活中の男性が早めに取り組みたいことについてわかりやすく解説します。

この記事でわかること
不妊の約半数に男性が関与するといわれる理由
男性不妊で考えられる主な原因
精液検査で確認する項目と注意点
妊活中の男性が早めに取り組みたいこと

不妊は女性だけの問題ではありません

妊娠するまでには、卵子の発育や排卵、精子の形成、受精、胚の発育、着床など、
いくつもの過程があります。そのため、妊娠に至らない理由を女性側だけに求めることはできません。

男性側に原因があるケースだけでなく、
男女双方の要因が重なっているケースもあります。
また、一般的な検査を行っても明確な原因を特定できないこともあります。

大切なのは、どちらに責任があるかを決めることではありません。
妊活をカップル共通の課題として捉え、
必要な検査や体調管理を二人が並行して進めることです。

なぜ「不妊の約半数に男性が関与する」といわれるの?

男性因子は、男性側だけが原因となっている場合と、
女性側の要因と男性側の要因が重なっている場合があります。

男性側の要因

精子の数や運動性、形態、精子をつくる機能、精子の通り道、
射精や性機能などに問題が認められるケースです。

男女双方の要因

女性側の年齢や排卵、卵管、子宮などの要因に加えて、
男性側にも精液所見の低下などが認められるケースです。

原因不明

一般的な検査では明確な原因を特定できない場合もあります。
「原因不明」は、必ずしも問題がまったくないという意味ではありません。

このように、不妊は一つの原因だけで説明できるとは限りません。
女性側の検査だけを進めるのではなく、
妊活の早い段階から男性側も確認することが重要です。

男性不妊で考えられる主な原因

1.精子をつくる機能の低下

精巣で精子を十分につくれない状態や、
精子の数、運動性、形態などに問題が認められる状態です。

原因としては、精索静脈瘤、ホルモンの異常、遺伝的要因、
過去の病気や治療の影響などが考えられますが、
検査をしても明確な原因を特定できないこともあります。

2.精子の通り道の問題

精子がつくられていても、精管などの通り道がふさがっていると、
射出された精液の中に精子が確認できないことがあります。

生まれつきの構造、過去の炎症や感染症、手術の影響などが関係する場合があり、
状態に応じて泌尿器科や男性不妊を専門とする医療機関での検査が必要です。

3.射精や勃起など性機能の問題

勃起障害、射精障害、逆行性射精などにより、
性交や採精が難しくなることも男性不妊の一因です。

妊活のプレッシャー、仕事のストレス、疲労、睡眠不足、
持病や服用している薬など、複数の要因が関係する可能性があります。
本人の気持ちや努力だけの問題ではありません。

4.生活習慣や環境から受ける影響

喫煙、過度な飲酒、睡眠不足、肥満、運動不足などの生活習慣は、
男性の生殖機能と関連する可能性があります。

また、精巣周辺が長時間高温になる環境や、特定の化学物質への曝露、
一部の薬剤などが影響するケースもあります。
ただし、生活習慣を改善すれば必ず精液所見が改善するとは限らないため、
自己判断だけで済ませず、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。

5.原因を特定できない場合

精液所見に問題があっても、その原因を明確に特定できないことは珍しくありません。
原因がわからないからといって、本人の生活や努力が足りないということではありません。

検査結果や年齢、妊活期間、女性側の状態などを総合的に確認し、
カップルに合った治療方針を考えることが大切です。

見た目や体調だけでは精子の状態はわかりません

男性不妊では、日常生活で自覚症状がないケースも多くあります。
体力があり、健康診断で異常がなく、性生活に問題がなかったとしても、
それだけで精子の状態が良好とは判断できません。

反対に、精液検査で基準を下回る項目があったとしても、
その結果だけで自然妊娠が不可能と決まるわけでもありません。

「自分は健康だから大丈夫」
「性生活に問題がないから関係ない」
「以前妊娠したことがあるから検査は必要ない」

このような自己判断だけでは、現在の精子の状態を確認することはできません。

精液検査では何を調べるの?

男性側の基本的な検査として行われるのが精液検査です。
採取した精液を用いて、主に次のような項目を確認します。

精液量・精子濃度

精液の量や、一定量の精液の中にどの程度の精子が存在するかを確認します。

運動率

動いている精子の割合や、前方へ進む運動ができているかなどを確認します。

形態・総精子数

精子の形態や、精液全体に含まれる精子数などを総合的に確認します。

精液の状態は、採取条件、禁欲期間、発熱、睡眠、疲労、
体調などによって変動することがあります。
そのため、1回の結果だけで結論を出さず、
医師の判断により再検査が行われることもあります。

精液検査で異常が認められた場合は、
泌尿器科や男性不妊を専門とする医師による診察を受け、
必要に応じて血液検査、超音波検査、遺伝学的検査などを行います。

男性側の検査を後回しにしない方がよい理由

女性だけに検査や治療が集中してしまう

男性側の確認をしないまま妊活を続けると、
女性だけが通院、採血、投薬、採卵などの負担を背負うことになりかねません。

男性因子が関係している可能性を早い段階で確認できれば、
必要な治療や生殖補助医療の選択について、
より具体的に相談できるようになります。

治療方針を考えるための情報になる

精液所見や男性側の診察結果は、タイミング法、人工授精、
体外受精、顕微授精などの治療方針を検討する際の情報になります。

ただし、どの治療が適しているかは、精液検査の数値だけでは決まりません。
女性側の年齢や卵巣予備能、妊活期間、既往歴などを含め、
医師と相談して決める必要があります。

治療できる病気が見つかることもある

男性不妊の検査をきっかけに、精索静脈瘤やホルモン異常などが見つかることもあります。
状態によっては、治療や生活上の対応を検討できる可能性があります。

妊活に使える時間を大切にできる

妊娠のしやすさには、男女双方の年齢や健康状態などが関係します。
女性側だけの検査結果を待ってから男性が検査を始めるよりも、
二人が同じ時期に検査を進める方が効率的です。

男性側が今日から意識したいこと

1.まずは精液検査を受ける

妊活を始めたら、女性側の検査と並行して男性側も精液検査を受けることが大切です。
自宅採取に対応しているクリニックもありますが、
採取方法や持参時間などは医療機関の指示に従ってください。

2.喫煙している場合は禁煙を検討する

喫煙は妊娠を目指す男女双方にとって見直したい習慣の一つです。
自力での禁煙が難しい場合は、禁煙外来などの利用も検討しましょう。

3.飲酒量を見直す

日常的に多量の飲酒をしている場合は、量や頻度を見直しましょう。
妊活中だからといって必ず完全禁酒が必要とは限りませんが、
過度な飲酒は避けることが大切です。

4.睡眠と体重管理を意識する

睡眠不足が続いている方や、極端な肥満・低体重がある方は、
無理のない範囲で生活リズムや食事、運動習慣を整えましょう。

5.自己判断でサプリメントに頼りすぎない

男性妊活向けとして、さまざまな抗酸化サプリメントが販売されています。
しかし、すべての男性に同じ成分が必要とは限らず、
妊娠や出産につながる効果が明確でないものもあります。

持病がある方、薬を服用している方、複数のサプリメントを使用している方は、
医師や薬剤師へ相談したうえで選ぶことが大切です。

精子はすぐに変わるものではありません

精子は、生活習慣を一日変えたからといって、
翌日すぐに状態が変化するものではありません。

そのため、採卵や体外受精の直前だけ対策するのではなく、
できる範囲で早めに生活を見直し、継続することが大切です。

ただし、年齢や妊活期間によっては、生活改善の結果を長期間待つよりも、
医療機関での治療を並行した方がよいケースもあります。
「まず何か月生活改善をしてから受診しよう」と自己判断で先延ばしにせず、
検査と体づくりを同時に進めましょう。

男性妊活における鍼灸の位置づけ

鍼灸を受ければ精液検査の数値が必ず改善する、
妊娠できるというものではありません。
また、精索静脈瘤やホルモン異常、無精子症などが疑われる場合は、
医療機関での検査や治療が優先されます。

一方で、妊活中の男性からは、仕事による疲労、睡眠の乱れ、
肩こりや腰痛、冷え、ストレスなどについて相談を受けることがあります。
鍼灸は、こうした妊活中の体調管理を支える方法の一つとして取り入れることができます。

疲労や緊張へのケア

仕事の疲れや体の緊張が続いている方に対して、
全身の状態を確認しながら施術を行います。

睡眠・生活リズムの相談

睡眠不足や不規則な生活が気になる方と一緒に、
無理なく続けられる体調管理を考えます。

採卵前からの体づくり

パートナーの採卵や移植の予定を確認しながら、
男性側も早い段階から体調管理に取り組めるようサポートします。

男性が検査を受けることは、パートナーへの大切な協力です

不妊治療では、女性側の通院や身体的負担が大きくなりやすい傾向があります。
その中で男性が検査を受け、生活習慣を見直し、
治療内容を一緒に理解しようとすることは大きな支えになります。

精液検査の結果が悪かったとしても、
男性としての価値や能力を否定するものではありません。
数値を責め合うのではなく、
二人が次の選択を考えるための情報として受け止めることが大切です。

まとめ|妊活は女性だけが頑張るものではありません

不妊に悩むカップルの約半数には、
男性側の要因が単独または複合的に関係すると考えられています。
そのため、妊活や不妊治療を女性だけの問題として進めることはできません。

・男性不妊には自覚症状がないことも多い
・健康そうに見えても精子の状態はわからない
・精液検査の結果は体調などによって変動することがある
・男女双方が並行して検査を受けることが大切
・生活改善だけで受診や治療を先延ばしにしない

「男性は関係ない」と考えるのではなく、
二人で検査を受け、二人で治療方針を理解し、
二人で体調を整えていくことが大切です。

東京鍼灸では、男性妊活のご相談も承っています

東京鍼灸には、パートナーの採卵や移植に向けて体調を整えたい方、
精液検査の結果が気になっている方、
睡眠不足や疲労、ストレスを見直したい男性もご来院されています。

精液検査や医療的な診断・治療は、泌尿器科や男性不妊を専門とする医療機関で受ける必要があります。
当院では医療機関での検査や治療と併用しながら、
妊活中の男性の体調管理と生活習慣の見直しをサポートします。

CONSULTATION

男性妊活も
一人で悩まずご相談ください

「精液検査の結果が気になる」
「採卵に向けて男性側もできることを始めたい」
という方もお気軽にご相談ください。
新橋・京橋・新宿の3院でご相談を承っています。

よくある質問

Q. 不妊の約半数は男性が原因というのは本当ですか?
男性側だけが原因となるケースに加え、男女双方の要因が重なるケースを含めると、
不妊に悩むカップルの約半数に男性側の要因が関係すると考えられています。
どちらか一方を責めるのではなく、男女双方が並行して検査を受けることが大切です。

Q. 健康で自覚症状がなくても精液検査は必要ですか?
男性不妊には自覚症状がないケースもあります。
体力がある、健康診断に問題がない、性生活に問題がないということだけでは、
現在の精子の状態を判断できません。妊活中は早めに精液検査を受けることをおすすめします。

Q. 精液検査が一度悪かったら男性不妊なのでしょうか?
精液の状態は体調、発熱、疲労、睡眠、禁欲期間、採取条件などによって変動することがあります。
一度の結果だけで判断せず、医師の指示に従って再検査や詳しい診察を受けることが大切です。

Q. 男性不妊は生活習慣を改善すれば治りますか?
喫煙、過度な飲酒、睡眠不足、体重などを見直すことは大切ですが、
生活改善だけですべての男性不妊が改善するわけではありません。
精索静脈瘤、ホルモン異常、精路の閉塞などが関係することもあるため、必要な検査を受けましょう。

Q. 男性妊活で鍼灸を受けてもよいですか?
鍼灸は妊娠や精液所見の改善を保証するものではありませんが、
疲労、睡眠の乱れ、肩こり、腰痛、ストレスなど、
妊活中の体調管理を目的として取り入れることができます。
医療機関での検査や治療が必要な場合は、そちらを優先または併用してください。

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