基礎体温のタイプまとめ
基礎体温が乱れ、不妊に悩む方を多くお見受けします。
基礎体温の乱れ方を7種類のパターンに分け、特徴をまとめました。7種類それぞれで体質や対処方法が変わってきますので、自分がどのタイプに当たるのかを知っておくと今後の体づくりの参考になるでしょう。
タイプ① 低温期が長く、高温期が短い
【低温期が長く、高温期が短い例】
低温期が12~14日よりも長くなっていますね。さらに高温期も短い状態です。
東洋医学でタイプ①の状態を表すと、気血両虚といいます。
血液のパワーが不足が体で起きている状態です。血液のパワーが足りていないがために、卵胞が成熟するために要する時間が余計にかかります。
よって卵子の質が悪くなっている方に多くいらっしゃる傾向にあります。
高温期が遅れているのは、低温期が長く排卵が遅れているために黄体ホルモンの分泌が遅れていることが考えられます。
お体のパワー不足のため、排卵してから体温を急上昇させる力がありません。
不妊以外にこんな症状も!?
・気力がな
・食欲がない
・話すのも疲れる
・ふらつきやめまいがある
・筋肉がひきつる
・体重が減少している
・熟睡できない
・声に力が無いと言われる
タイプ② 基礎体温がギザギザしている
【基礎体温がギザギザしている例】
基礎体温が上がったり、下がったりしてとても不安定な状態です。
低温期と高温期が分かりにくく、2層性になっていないことが特徴です。
体調や精神状態、自律神経の状態はとても強く基礎体温に影響する性質をもっています。
このように、基礎体温がギザギザしているタイプの方は強いストレスを感じている傾向にあります。とてもグラフのブレの幅が大きく、ストレスの強さとグラフのブレが比例してギザギザになります。
交感神経(働く神経)と副交感神経(休む神経)のバランスが乱れている状態が続いていて、なかなか夜に寝付けなかったり、眠れても途中ですぐに起きてしまうこともあります。
ホルモンバランスがくずれ、生理周期が早くなったり、遅くなったりして乱れます。
毎月の排卵時期が乱れますので、卵質が悪くなります。
東洋医学でタイプ②の状態は肝気鬱結といいます。
不妊以外にこんな症状も!?
・イライラしやすい
・憂鬱感がある
・胸苦しい
・ため息がです
・喉に異物感がある
・月経前症候群がある
タイプ③ 高温期への移行がダラダラしている
【高温期への移行がダラダラしている例】
低温期の日数と体温は正常なのに、高温期に入る際ダラダラと5~7日くらいかけて体温が上がる状態です。
このグラフから考えられることは、
・黄体の機能不全
・軽度の排卵障害
・高プロラクチン血症
お体の状態が、パワー不足であり、滞りが起きています。そのため高温期に移行することができません。
この間に受精卵は着床しても、卵が成長を辞めてしまっている可能性があります。
不妊以外にこんな症状も!?
・元気がない
・足腰に力が入らない
・物忘れがある
・精力減退を感じる
・夜にトイレに目覚めてしまう
・耳鳴り
・聴力減退がある
・イライラしやすい
・怒りっぽい
・ゲップ、おならが出やすい
・下痢と便秘を繰り返す
タイプ④ 高温期が不安定で途中でグッと下がってしまう
【高温期が不安定で途中でグッと下がってしまう例】
高温期の途中でグラフがグッと体温が下がってから、また上がっています。
ジェットコースターのようなグラフになっています。
低温期や、高温期への移行はすごくきれいなグラフとなります。黄体機能不全と病院では診断を受けるケースがあります。
東洋医学的にお体の状態をみてみると、「腎」が力不足になっており、体温をキープすることができていません。
「腎」を補いますと、高温期の黄体ホルモンを活性化することができます。
不妊以外にこんな症状も!?
・元気がない
・腰に力がない
・物忘れが多い
・性欲が減退している
・耳鳴りや聴力減退
・夜トイレで目覚めてしまう
・下腹部がさすように痛むことがある
・下腹部をおすと痛む
・不正出血がある
タイプ⑤ 高温期が長すぎる
【高温期が長すぎる例】
低温期の日数や体温は正常です。高温期が通常に12日~14日より長くなっています。
高温期はお体があつくほてりやすい状態です。またおりものが少なく、排卵日のタイミングが分かりにくいのが特徴です。
このような状態の場合、東洋医学では腎陰虚や瘀血と言って悪い血が溜まっていると考えます。
不妊以外にこんな症状も!?
・のぼせる
・口が渇く
・喉が渇く
・微熱が午後に出ることがある
・便秘
・便に硬さがある
・尿が濃い
・寝汗をかく
・夜に手足がほてる
・顔が紅い
・下腹部がさすように痛むことがある
・下腹部を押すといたい
・不正出血がある
タイプ⑥ 全体的に高い
【全体的に高い例】
グラフを見ていただきますと、低温期の体温が平均36.7℃以上となっています。
低温期がまるで高温期のような状態、高温期がさらに高い超高温期となります。このようなタイプの人は、ホルモンバランスがくずれている可能性が高いです。
低温期にも関わらず、体温を上げるホルモンが出すぎていたり、低温期に必要なホルモンが足りていない状態です。高温期の平均体温も高くなっていますので、質の良い卵子が育ちません。
不妊以外にこんな症状も!?
・のぼせる
・口が渇く
・喉が渇く
・微熱が午後に出ることがある
・便秘
・便に硬さがある
・尿が濃い
・寝汗をかく
・夜に手足がほてる
・顔が紅い
・下腹部がさすように痛むことがある
・下腹部を押すといたい
・不正出血がある
タイプ⑦ ずっと低温期
【ずっと低温期の例】
このタイプの方は現代社会においてもっとも増えてきているタイプです。
極度の冷え症と自覚を持っていらっしゃる方が多いです。基礎体温はずっと低いままで、高温期と低温期の差がありません。
無排卵状態の可能性があります。
多嚢胞性卵胞症候群・卵巣機能不全・高プロラクチン血症などが考えられます。脳からのホルモン分泌の指令がうまく働いていない可能性があり、とても治療が困難な状態の1つです。
原因がストレスの場合が多く、よく体を温め、補う治療が必要です。
不妊以外にこんな症状も!?
・よくイライラする
・憂鬱感がある
・ため息がでる
・胸が苦しい
・月経前症候群(PMS)
・元気がない
・足腰に力が入らない
・性欲の減退がある
・耳鳴りや聴力減退